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就学前歯科健診

先日、小学校入学を控えた100名弱のお子さんを対象に、就学前歯科検診を実施しました。この検診は、お子さんが新しい学校生活を健康にスタートするための、歯の健康診断です。

今回は、検診の現場で私が感じた全体的な傾向と、特に保護者の皆さんに知っていただきたい「見逃せないサイン」について、詳しくお話ししたいと思います。

1. 50人のお子さんの歯の傾向

全体として、日頃から丁寧に歯磨きをしていただいているご家庭が多いという印象を受けました。しかし、一部のお子さんに、むし歯の治療や観察が必要な所見が見られました。

特に目立った問題点:

  • 奥歯の溝の着色(CO/要観察) :まだ穴が開いた虫歯(C)ではないものの、奥歯の溝が黒く、要注意の状態の子どもが複数人いました。
  • 歯と歯の間の初期虫歯 :これは歯ブラシだけでは届かない場所で、デンタルフロスを使っていないと見逃されやすいサインです。
  • 大きなむし歯 :奥の歯が大きなむし歯で穴が開いてしまうと、大人の歯が並ぶスペースがなくなってしまうので、歯並びが悪くなる可能性があります。

「まだ乳歯だから大丈夫」と思われがちですが、この時期に虫歯を放置すると、次に生えてくる永久歯に悪い影響を与えてしまいます。

2. 「見逃せないサイン」と対策

今回の検診で、特に「早く手を打ってほしい」と感じたポイントを3つご紹介します。

💡 ポイント1:奥歯の「要観察(CO)」は放置しないで!

「要観察(CO)」は、「今すぐ治療は不要だが、このままだと虫歯になる可能性が高い」というサインです。この奥歯の溝の着色は、初期虫歯の入り口であることが多いため、ぜひ歯科医院で次の処置を検討してください。

特に子どものむし歯は大人のむし歯と違い急速に大きくなります。大丈夫だと思っていても気が付けば、取り返しのつかない大きさになっていることもありますので、ご注意ください。

💡 ポイント2:毎日の「フロス」は歯ブラシと同じくらい重要

歯と歯の間は、どんな高性能な歯ブラシでも磨けません。今回の検診でも、この部分に初期虫歯が見られる子が目立ちました。

就学前に必ず、子ども用のデンタルフロスを日常のケアに取り入れてください。最低でも週に2~3回は、保護者の方がフロスを通してあげましょう。

💡 ポイント3:生え替わりのタイミングを見逃さない

グラグラしている乳歯が抜けず、その裏側から永久歯が生えてきているケースもあります。永久歯が正しい位置に生えるためのスペースを確保するため、乳歯が抜けない場合は早めに歯科医院にご相談ください。

3. 就学に向けて家庭で実践してほしいこと

検診はあくまで一時点のチェックです。入学後も健康な歯を守るために、次の3つを実践してください。

  1. 🎓 治療は入学前に完了: もし「要治療」の結果が出た場合は、できるだけ小学校入学までに治療を終えてください。学校生活が始まると、慣れない環境や授業で疲れてしまいます。それに合わせて虫歯の治療となると、なかなか治療が進まないこともあります。
  2. 📅 定期検診の習慣化: 「異常なし」のお子さんも、3~4ヶ月に一度は歯科医院でプロのクリーニングとフッ素塗布を受けてください。家庭では取り切れない汚れを落とし、虫歯に強い歯を作ります。
  3. 🌙 仕上げ磨きは継続: 個人差はありますが、小学3年生くらいまでは、親御さんによる夜の仕上げ磨きでチェックが必要です。奥歯の溝や、歯並びが複雑な部分を特に意識して磨いてあげましょう。

結びのメッセージ

50人近くのお子さんの歯を診させていただき、改めてこの検診の重要性を強く感じました。

永久歯は一生モノです。この大切な就学前の時期に、歯のトラブルをゼロにして、お子さんが自信を持って小学校生活をスタートできるよう、私たち歯科医師も全力でサポートさせていただきます。

ぜひ、今回の検診の結果をきっかけに、「かかりつけの歯科医院」を活用して、お子さんの歯の健康を一緒に守っていきましょう!